こんにちわ
白味噌です。
今回はビルメンの出世や転職の際に大きな武器となる、ビルメン上位資格「三種の神器」の一つである建築物環境衛生管理技術者について書いていきたいと思います。
以前ビルメンになったら最低限は取得したい「ビルメン基本4点」について記事にしました。
上記の資格はあるとビルメン業務を行う上で最低限の活用ができるので、会社からまず取得を促されると思います。しかし、基本4点という言い方なだけあって、その上にはさらに上位の資格があるわけです。
※まるでゲームの世界みたいだなと思っています。支部のボスの上にさらに君臨する四天王的なw
それが今回説明するビルメン資格 三種の神器「建築物環境衛生管理技術者・電験三種・エネルギー管理士」の一つである『建築物環境衛生管理技術者(通称:ビル管)』です
この資格の概要 及び ビルメンとしてどういう風に活きてくるかについて記事にしたいと思います。※白味噌が建築物環境衛生試験を一発合格した記事は下記を参照下さい。
こ の 記 事 の 目 次
ビルメン上位資格 三種の神器~建築物環境衛生管理技術者について~
建築物環境衛生管理技術者の概要
前提として、建築物衛生法においては、特定建築物に値する建物において3000㎡を超えるものはその建物内に一人の建築物環境衛生管理技術者を選任して適正な維持管理をする為に置かなければいけません
つまり、この資格は建物内の衛生や空気環境を適正に維持するため、建物内における実質的な責任者になれる資格になります。所有者のオーナーといえども適正維持の為の選任者の意見を尊重しなければいけないと決められています。
建物内を管理するうえで総括的な知識が必要になる為、ビルメンテナンス業に従事する者においてはこれまでの経験の集大成と言えるかもしれません。その為、責任者クラスの方がこの資格を持っていることが多いです。
実務証明を貰わなければ受験ができない
この資格は三種の神器の中でも難易度としては最も簡単ですが、『受験をする』前のハードルを越える必要があります。
なぜなら、そもそもビル管受験に伴って受験要件を満たさなければ受験することさえ出来ないからです。
基本4点セットでは実務経験などは無くても受験・合格すれば免状付与がされましたが、この資格においては受験要件を満たすことがこの試験に受かる第一歩になります。
さて、そのハードルですが、それはビルメンテナンス業務の『実務経験が2年』を得ることです。
※このブログを見ている人はビルメンの方だと思うので、あえてビルメンテナンス業と記載します。
これがなかなか会社(現場)によっては達成することが難しい要件のようです。
ビルメン業は入りやすく辞めやすい面があり、会社と現場の環境よってはこの最低限の実務経験の2年を満たせない方が多くいるとのことです。
例としては、独立系の会社だと契約金額が安く買いたたかれて、その影響が現場員にしわ寄せがいくため、勤務体系にムリが出てくるようです(本来10人必要な現場を7名で回すなど)。
そのような現場は結局体力的にきつく長続きしない為、入社・退職を繰り返すため、中々実務経験が2年満たせないようです。
普通に考えたら、2年の実務経験ってそこまで難しいことではないと思うのですが、こういった事例もあるので将来のことを見据えた会社選びをする必要があると思います。
上位資格の中では難易度は最も易しい試験ですが、受験要件をクリアすることが難しいという、ビルメンに足り無げな我慢強さを試されているかのような資格試験だと思います。
※余談ですが、実務経験を得るうえで一つの現場(会社)に2年いなければいけないという意味ではありません。Aの会社で1年、Bの会社で1年の合計2年というやりかたでも大丈夫です。
ただ、前の会社に実務証明のハンコとかを貰いに行くのが憂鬱かもしれません。ビルメンの中には気が弱い、、、というか、遠慮しがちな方も多くいるので。そこは強気でがんばりましょう。
また、巡回現場だと受験資格に値しないという意見も見かけますが、会社に相談して承認してもらえば大丈夫ですので巡回現場担当のかたもご安心ください。
実際、白味噌の会社では巡回現場の方も実務証明をもらって受験している人もいますので。
合格する方法は?
さて、受験資格を無事得たら目指すは合格のみになります。
ただ、ビル管理試験において合格する方法は2通りあります。
①毎年10月に実施される筆記試験で合格して取得する方法
②ビル管講習に通って取得する方法(講習後に筆記試験もあります)
①については、現在受験される方のほとんどがこの方法だと思います。
筆記試験における問題数はなんと180問。
出題項目7種において40%以上をクリアしつつ、合格ラインは全問題数の65%以上、つまり117問以上で合格になります。
問題数が多いため、一つ一つの問題の難易度はそう難しいものではありません、、、が、問題数が多すぎて網羅しなければいけない点は本当に多いです。
はっきりいって、完璧主義者はこの試験に向きません。
捨てる問題は捨てる、拾える問題は拾うがこの試験に勝つ為の最も早い方法だと思います。
②についてですが、要はお金を払って3週間程の講習と講習後の試験を通じて合格を目指すやり方です。
かかる費用は10万円以上で、103時間の勉強を強いられます。
講習後にはペーパー試験を受けて合格すると晴れて免状付与になります。
※話しによると、合格の免状の日付などが①の合格免状とすこし違うそうで、講習組とペーパー組かが判断できるとの事のようです。
費用がかかることもそうですが、なにより3週間の講習をうけるほどの余裕はどのビルメンテナンス会社もないのが実情ではないでしょうか。
白味噌の周りでこの方法で取得したかたは先輩のみでした。現在は誰も見たことありません。
認定試験だと周囲に馬鹿にされるという意見もありますが、白味噌の意見としては資格は得ることが大前提であって、取得する過程などはどうでもいいとおもっています。
勝てば官軍ですからね。
まぁ、専門的な知識もある程度身に着けられますし、自分の業務がなぜやっているかを知ることができるので、筆記試験で取得することを白味噌はお勧めします。
会社で受講させてもらえるなら受講するのが一番いいやり方だと思います。
ビル管理試験の合格率は?
ビル管理試験の合格率は毎年10%ほどの変動があります。どうやら難しい年と易しい年の交互で波が来るようです。
去年までのデータをみてみると、難しい年は10%を少し超える程度で、易しい年は20パーセントを超えることが多いようです。
受験をするにあたってはこの辺りも考慮するのも作戦としてありかもしれませんが、ちゃんと勉強していれば合格できる試験です。
難しい計算問題も限られていますし、何より設備管理に真面目に従事していれば、それほどとっつきにくい試験ではありません。
しっかり勉強できる方は、合格率の高い低いはそれほど気にしなくても大丈夫だと思います。
ビル管理試験の問題は?
さて、ビル管理試験の問題項目は以下の7種類で出題されます。
1. 建築物衛生行政概論(20問)※ビルメンに法的なことは難しい、、、。覚えるしかない!
2. 建築物の環境衛生(25問)※ビルメンに法的なことは難しい、、、。覚えるしかない!
3. 空気環境について(45問)※ビルメンならこれは全問正解狙いたいですね。
4. 建築物の構造概論(15問)※ビルメンは構造に弱い(汗)というか、建物を一から建ててるわけじゃないからわからないのが普通よね。
5. 給水及び排水の管理(35問)※ビルメンならこれは全問正解狙いたいですね。
6. 清掃(25問)※白味噌的にかなり楽しかった。汚いのが綺麗になるのは好きだからかな。一度でいいからポリッシャーを回してみたい。。。
7. ねずみ、昆虫等の防除について(15問)※これもかなり面白い。ただ、薬剤の種類と効果が多すぎるのが覚えられない。あと害虫の種類は覚えるのむずい。。。
※印は白味噌が勉強していて感じた事ですね。
180問という問題なわけですが、得意分野で稼げれば、苦手分野はギリギリでも構わないと思っています。ビルメンであれば、空調・衛生関係に携われるし、それらの数値の基準値や管理をする上でのポイントも身体で携わっているはずです。
なので空調・衛生で稼いで、他の項目をポツポツ拾えばそれで合格ラインに到達できます。
建築物の構造や害虫の退治方法、掃除の仕方はyoutubeなどの動画を見れば、全て出てきますからすんなり覚えられます。
法的な数値については、、、残念ながらもう気合で覚えるしかないですね。
点検用紙の項目をみると基準値など記載されていることもあると思うので、報告書なども適当に流してみるのではなくて意識してみるのが良いと思います。
実務がそのまま試験で出てくるわけなので、普段から意識しない手はありません。業務中に勉強しているようなものですから、この際に報告書を意識してみる癖をつけるといいと思います。
ビル管資格の転職に与える影響は?
ビルメンにとってこの資格を取る目的は、系列などの会社に転職する目的や、責任者になって現場の実務業務から事務業務に移りたい、自分のこれまでの実務の証明をしたいなどいろいろあると思います。
ただ、ビルメンになる方の性格を考えると、責任者になりたいという目的の方は少ないかもしれません。
そうなると、完全に転職目的になると思います。
実際、実務経験4、5年程度で基本4点セットを持っていれば系列ビルメンにいくには十分だと思います。白味噌の知っている人たちもその程度で他の系列に転職しています。
ただ、近年ビルメンになる方が増えてきていますし、基本4点セットを持っている方も溢れているのが現状です。そうなると、人材として強みがありません。
なんでもそうですが、実務経験+資格+年齢の総合が転職に置いて重要な部分になります。
その中で、三種の神器のうちの一つの建築物環境衛生は強い武器になります。
なにせ、自分の実務とこの資格を取る能力があるという証明にほかならないからです。
実際、白味噌も現在転職活動中ですが、上位系列系からのオファーを多くもらっています。その要件のうちの一つには、電気主任技術者よりもこちらの建築物環境衛生のほうが多く書かれていることもあります。
こからわかることは、『建物の全体の仕組みや管理を把握できる人が欲しい』という意図が見え隠れてしているように思えます。
ただし、それに加えて要件には『人とコミュニケーションを取る事』が重要視されています。
それはこの資格を持つ者の向かう先が、マネジメント業務など人と折衝を行う立場だからにほかならないからだと思います。
忘れないでほしいのは資格は取って終わりではなく、取ってからが本当の勉強の始まりだということです。この資格は転職に対して大きな武器になると思いますが、その分転職先では求められることや仕事の内容が今までと違くなることを心にとめておいてもらいたいと思います。
白味噌は今年で年齢31歳・ビルメン歴5年目・資格は基本4点セット+建築物環境衛生で人とコミュニケーションをとることも嫌いじゃありません。※怒られることは嫌いではあります。
現在の状況で、転職にむけてはいい感触をを感じていますので、よりよい環境に行きたい方は是非取得を目指してください。
白味噌が無事に転職できたときは、またご報告させていただきますので。
まとめ
白味噌はこの資格を2018年に取得できました。白味噌は、前現場の病院では完全に作業員でしたが今のオフィスビルに移ってからは完全に折衝役に変わりました。
その中で、自分が今までやってきた点検をなぜ行っていたのか?事務所ビルで行わなければいけない点検は?クリアしないといけない基準値は?行政に提出しないといけない報告書は?など、建築物環境衛生管理技術者を勉強するうえでとても為になりました。
これからビルメン業務に就かれる方は、この資格を取るか否かいずれ必ず対面することになると思います。
取得して絶対損はないので、実務経験が2年に達した方は進んで受験するようにしましょう。
計算よりも暗記の資格なので、若いうちに取った方が脳みそ的に有利です。
また白味噌がこの試験を合格したうえで気を付けた事や、合格したときの勉強方法を記載したいと思っていますので、気になる方は是非参考になるとうれしく思います。
では今回はこの辺で。
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